《2.海棠 ミカ》

 

神父尊「さて、今回のゲストはミカさんです。いらっしゃい。」

ミカ「おじゃまします。ところで神父尊さん、」

神父尊「はい?」

ミカ「どうしてここでのあなたの名前は『神父尊』なんですか?本当の作者名は『Simpson』でしょ?」

神父尊「だってあなた、そうなったらケネスやアルバートさんの姓とごっちゃになるじゃないですか。混乱を避けるために敢えて当て字を使ったってわけです。」

ミカ「なるほど。それから、あたしのキャラクターのモデルはかのタレント兵藤ゆきさんだってどっかで仰ってましたけど。」

神父尊「そうです。ああいう竹を割ったような性格というか、物事を包み隠さず、オープンにできて頼り甲斐のある女性は、小説のキャラクターとしてはとってもいい味を出してくれます。実際ミカさんはエピソード6の番外編ではほぼ主役だったじゃないですか。その後の話でも、子どもたちの良き相談相手になってくださってたし。」

ミカ「まあ、そういう性格ですから(笑)」

神父尊「本当に助かりました。話の展開に困った時には必ずミカさんを登場させてました。実を言うと。」

ミカ「そうなんですね。光栄です。でも、何だかあたし、とっても淫乱な女と思われてるんじゃありません?」

神父尊(少し焦って)「え?ど、どうしてですか?」

ミカ「だって、エピソード6なんて、ケネスを誘惑したり健太郎を誘惑したり・・・。その後も春菜の作るAVでも健太郎と繋がったし。」

神父尊「(きっぱりと)そんなことはありません。全編を通じてのあなたの濡れ場は全部で7シーン。ケンジ君と2回、ケネス君と2回、そして健太郎君と3回です。数としては決して多い方ではありません。内容は濃いですけどね。」

ミカ「そうですか。読者の皆さんが誤解したらいやだなー、とちょっと思ったもんですから・・・。」

神父尊「貴女には健太郎君を大人にしてやる、という重責を負わせたわけで、そういう意味では、物語の進行に大きく貢献していると言っても過言ではありません。」

ミカ「そう言っていただけると・・・。」

神父尊「ミカさんは、印象に残っているシーンってありますか?」

ミカ「何度も話題になってますけど、ケンジがあたしを初めて酔っ払って抱いた時が忘れられません。」

神父尊「ああ、ケンジ君もそれは言ってました。」

ミカ「それから、やっぱり何と言ってもエピソード8のプールサイドでのセックスシーン。」

神父尊「ホントに若者を大人にする役は貴女、最適ですね。」

ミカ「夏輝たちに教える、なんてことは、もう途中で忘れてしまってました(笑)。ケンジと久しぶりにたっぷりと濃いセックスができて、満足したので印象深いですね。」

神父尊「夏輝ちゃん、よだれ垂らして見てました からね。そうそう、僕が意外に印象に残っているのは、あなたの初体験の回想シーン。素敵な先輩に抱かれて、別れなければならなくて、とても切ないお話でした。」

ミカ「誰でもみんな、ああいう胸に痛みを覚えるような思い出って、あるんじゃないですか?」

神父尊「そうですね。でも、そういういろんな恋愛体験を経て、あなたのそのキャラクターができあがっているのでしょうね。」

ミカ「どうなんでしょうね。そうそう、大学の時の親友陽子との再会は、あたし、とても嬉しかったです。ありがとうございました。」

神父尊「いえいえ。彼女はこのシリーズの中でもかなり苦労を強いられたキャラクターですから、夏輝ちゃんと修平君の結婚を機に、是非幸せになって欲しいと思っています。」

ミカ「ケンジに抱かれて、彼女もかなり精神的にも癒されたと思います。」

神父尊「貴女の勧めもあって、ケンジ君に陽子さんを抱かせたわけですけど、結果的には良かったですね。」

ミカ「はい。陽子にとっては、亡くした夫一樹さんとの愛し合いを思い出させてくれたセックスだったわけですからね。」

神父尊「はい。まあ、年齢的にも、立場的にも、ケンジ君が最適でしたね、あの場合。」

ミカ「変な話ですけど、あたし、ケンジと陽子が愛し合ったことで、ますますケンジが好きになりました。(少し赤くなる)」

神父尊「作者としては申し訳ないことをしたと、ちょっと思いました。でも貴女がそう言ってくださると。」

ミカ「ケンジは始めマユミとずっと愛し合っていて、あたしと結婚してからも、ある意味、守るべき物は何で、大切にするものが何であるか、ってことを本能的に理解しているんじゃないか、と思うんです。」

神父尊「ほほう・・・。」

ミカ「だから、ケンジがたとえあたし以外の女性を抱いても、決してどろどろした関係にならない。その女性の立場や気持ちを大切にしたまま、身体を合わせ、癒やしを与えられる。そういう人なんです、ケンジは。だからあたしもその行為に対して、嫉妬したり逆上したりすることはほとんどないんです。」

神父尊「なるほど。彼はそういう人なんですね。」

ミカ「もちろん、彼があたしに内緒で、あたしの知らない人と過ちを犯したりしたら、あたしも人並みに逆上すると思います。」

神父尊「あなたが逆上したら、怖そうですね。『人並み』では済まないのでは?」

ミカ「刃傷沙汰は避けられないでしょう(笑)。でも、ケンジはそういうことは絶対にしないと思いますよ。」

神父尊「僕もそう思います。風俗経験でさえ、貴女に申し訳ない、って言ってたぐらいですからね。」

ミカ「シャイ、って言えば聞こえはいいですけど、結局臆病者なんだと思います(笑)。」

神父尊「これからもケンジ君を大切にしてあげてくださいね。」

ミカ「もちろんです!」

神父尊「そろそろ時間です。今日はどうもありがとうございました。」

ミカ「こちらこそ。」