Twin's Story 9 "Almond Chocolate Time"

《4 寝取られ》

 

 健太郎が真雪の部屋のドアを閉めた時、隣の自分の部屋から春菜の叫び声が聞こえた。「いやーっ! ケン! ケンーっ!」

 

 健太郎は部屋のドアを開け、弾かれたように駆け込んだ。そしてベッドに目をやった途端、その場に立ち尽くし、絶句した。ベッドの上にいた春菜は全裸で両手首をそれぞれベッドの脚にロープで繫がれている。そして彼女の両脚にまたがっている一人の男。そう、ついさっき母マユミとの情事を繰り広げた、いとこの龍が春菜の身体にまさに覆いかぶさろうとしていたのだ。

 

「やめろーっ!」健太郎はそう叫んでベッドに駆け寄った。

 

 ベッド上の龍は振り向き、自分の肩を掴んだ健太郎の手を振り払った。

 

「龍! 何でお前、ここにいるんだ!」

 

 龍はベッドから降りると健太郎と向き合った。

「そんなこと言う権利ある? ケン兄」

「え?」

「たった今、真雪を犯してたじゃん」

「お、犯してなんか!」

「だから俺が春菜さんをいただいても、それはおあいこってことだろ?」

 

 春菜は真っ赤な顔で脚をじたばたさせながら叫んでいた。「ケン、早く、早くきて! あたし、レイプされちゃう!」

「え? ルナ、俺はここだよ、ルナ、ルナ!」

「ムダだよ、ケン兄。彼女にケン兄の姿は見えないし、声も聞こえない」

「な、何だって」

「ついでにケン兄は彼女に触ることもできなくなるよ」

「お、お前、一体何をした?!」

 

 龍は肩をすくめてとぼけた表情で言った。「催眠法を使ったんだ」

「催眠法だと?!」

「写真でモデルを撮る時、必要な技術。人をその気にさせるための技術だよ。俺、ずっと勉強しているからね」

「どうしてルナを!」

「春菜さんに俺は以前から恋していた。だから今夜思いを遂げにきたのさ」

「な、何だと! お前さっきは母さんともセックスしてたじゃないか! 今すぐ出て行け! 俺の部屋から、この家から出て行け!」

「ケン兄にそんなこと言う権利はない!」龍が強い口調で言った。「ケン兄もマユミ叔母さんとやってたじゃん。親子なのにさ。それに、」龍の顔が険しくなった。「俺の、俺の大事な真雪を犯したくせに!」

 

 健太郎の足がすくんだ。その隙を突いて龍は健太郎に近づき、自分の口で彼の唇を覆った。アーモンドの香りが健太郎の身体の中を駆け巡った。

 

 油断して龍にキスをされてしまった健太郎は、その瞬間身体の自由が利かなくなってしまった。その場に硬直したまま、指一本動かすこともできない。

「どう? 俺の催眠法。効果てきめんでしょ?」龍は続けた。「楽しみを邪魔されたくないからね。ケン兄にも見せてあげるよ。俺たちの情事を。さっきと同じようにね」龍はそう言うと、いつの間にか天井からつり下がっていたロープに、健太郎の両手首を括りつけた。

 

 そうして健太郎は、ベッドのすぐ近くに自由を奪われたまま、ロープによって天井からつり下げられ、否応なくベッド上の自分の恋人がレイプされる姿を見せられることになったのだった。

 

「このままでは楽しくないな。ケン兄も興奮したいだろ?」龍はそう言うと健太郎の穿いていた下着を脱がせ、全裸にした。「おやおや、もうこんなに……」龍はつぶやいた。健太郎のペニスはむくむくと大きくなり、天を指して脈動を始めた。龍はそれを乱暴に握ったまま、不敵な笑いを浮かべながら言った。「自分の恋人が寝取られることに興奮するんだね」

「や、やめろ! 触るな!」

「さ、じっくり見て、俺たちと一緒にイこうよ。健太郎兄ちゃん」

 

 

 その後の健太郎の悪態は全て無視して龍は再び春菜に挑んだ。

 

「いやーっ! やめてーっ!」

「本当は春菜さんもその気になって、俺とのセックスを楽しんで欲しいんだけど、嫌がる姿もちょっと萌えるね」

「ケン! ケン! 早く来て!」

 

 健太郎にはなすすべがなかった。春菜が自分の名をいくら叫んでも、その目の前の恋人を助けることができないのだ。

 

 龍はおもむろにショーツを脱ぎ去り、あの巨大なペニスを露わにした。

「まず、咥えて欲しいんだけど……」そう言いながら龍はそれを春菜の顔に近づけた。

 

「や、やめろ、やめてくれ……」健太郎の叫び声は次第に力を失い始めた。

 

「冗談じゃないわ! 絶対にいや」春菜は顔を背けて吐き捨てるように言った。

「無理やりっていう手もあるけど、食いちぎられたら困るから、後でね」

「後で?! だと?」健太郎は目を剝(む)いた。

「仕方ない、まだそう言う段階じゃないけど、春菜さん、中に入るよ。いいね」

「やめてーっ!」春菜はまた脚をばたつかせて激しく抵抗した。繫がれた手も必死でロープを解こうと暴れた。「絶対にいや! 離れて! あっち行って!」春菜が激しくかぶりを振った拍子に掛けていた眼鏡が外れて飛んだ。

 

 龍は春菜に馬乗りになった。「けっこう跳ねっ返りなんだね。意外な一面。でもそれも春菜さんの魅力かも」挑発的にそう言い放つと、春菜の両脚を無理やりこじ開けた。「それに、眼鏡を掛けてない方が可愛いよ。俺、こっちの方が好きだな」そして龍はその極太の持ち物を秘部に押し当てた。

「いやーっ! やめてーっ!」春菜は最高に暴れた。だが、龍の腕力にはかなわない。

 

「んっ!」龍は勢いをつけて春菜の中に自分のものを一気に押し込んだ。めりめりっと音がした。「いやあーっ!」春菜は絶叫した。

 

 その凶暴な龍の行動と、哀れな春菜の姿をこれ以上正視できなくなった健太郎は、固く目を閉じた。そして弱々しく言った。「や……めてくれ……」

 

 龍はお構いなしに春菜を犯し続けた。「どう? 気持ちいいでしょ?」

「お願いだから、やめてーっ! も、もう許してーっ!」春菜は大声で叫びながら涙を流しかぶりを振った。

 

「それじゃあ、一緒にイこうか。春菜さん。そろそろ」

 龍は春菜の顔に自分の顔を近づけ、彼女の唇にそっと自分の唇を重ねた。すると、今まで暴れていた春菜は急におとなしくなり、身体の力を抜き去ったようだった。龍が唇を静かに離すと、春菜は目を閉じ深い吐息を吐いた。その春菜の突然の異変に気づいた健太郎は、目を見開いてベッドの上の二人を見た。

「え? ど、どうしたんだ、ルナ! ルナ! しっかりしろ!」

 

「ああ……。身体が……熱い。もっと奥に……入れて」春菜はうっとりとした声を出した。

 

「な、何だって?! ルナ! 目を覚ませ! おい、何をした! ルナに何をしたんだ!」

 

 例によって龍はそんな健太郎の悪態を完全に無視して、じらすように一度ペニスを抜き去ると、龍はふふっと笑みを浮かべて全身を愛撫し始めた。

「ああ……抜かないで……、入れて、お願い、中に……」春菜は懇願した。

 

 龍は春菜の乳首を口で捉えた。春菜はビクンと身体を反応させ、呻(うめ)く。龍は再び春菜の顔に巨大なペニスを近づける。春菜はためらわずそれを口で捉え、深く咥え込み、貪るようにじゅるじゅるといやらしい音を立てながら味わい始めた。

 

「ル、ルナ……。ど、どうしちゃったんだ……」健太郎は悲しい顔をしてそうつぶやいた。しかし、その言葉とは裏腹に更にペニスを硬直させ、先端から透明な液体をしたたらせさえし始めた。

 

「ロープを解いてあげようか?」龍が春菜に言った。春菜は龍のペニスを深く咥えたまま首を横に振った。「そのままがいいんだね? 春菜さん」春菜は今度は大きくうなずいた。

 

 龍は春菜の口からペニスを引き抜くと、彼女の両脚をもう一度ゆっくりと大きく開き、彼女の秘部に春菜の唾液で濡れ光っているその巨大なものをあてがった。「入れて欲しい?」龍が意地悪く訊ねた。

「入れて、早く入れて、お願い、龍くん……」

「ふふ……正直だね、春菜さん」

 

 龍は自分のペニスをゆっくりと挿入していった。ずぶずぶ、ぬぷぬぷと音が聞こえた。春菜の谷間は愛液で溢れていた。

「あ、ああああ……」

 

 もはや健太郎に言葉を発する力はなかった。しかしそれと反比例するかのように身体は興奮で熱くなり、大きく脈動しているペニスからだらだらと透明な液を溢れさせていた。

 

「もう一度奥まで……入れるよ」龍はそう言うと腰を打ち付け、深々とペニスを春菜の中に入り込ませた。「ああっ! だ、だめっ! も、もうイっちゃうっ!」

「気持ちいいでしょ? でも今からだよ、春菜さん」龍は腰を前後に動かし始めた。そしてそのテンポを次第に速くした。

「あ、ああああ! い、いいっ! 熱い、熱い!」春菜が叫ぶ。

「ケン兄とどっちがいい? 春菜さん」龍は腰を盛んに動かしながら訊いた。

「あああ……」

「答えて、ねえ、どっちの方が感じる?」

「りゅ、龍くん。龍くんの方がいい。あ、あああああ!」

「そう。じゃ」龍は更に激しく腰を動かし始めた。

「ああああっ! 龍くん、龍くんっ!」

 

「う……くっ!」龍も次第に快感で顔をゆがめ始めた。「も、もう少し。春菜さん」

「龍くん、ああ! も、もうだめ、どうにかなりそう、ああああ……」春菜も腰を激しく上下に動かし始め、思い切りのけ反った。

 

「うううう……」拘束された健太郎も絶頂を間近にして呻(うめ)き始めた。「だ、だめだ! ど、どうして、こんな……」

 

「イ、イくよ、春菜さん!」

「一緒に、一緒にイって、龍くん、お願い一緒に!」

「わかった。さあ、イくよ!」

「イって! イって!」

「ううううっ、うっ!」

「ああああああ!」

 

 重なった二人は絶叫しながらついにイった。

 

「あああああーっ!」春菜が大きく海老ぞりになった。龍はその背中に腕を回し、強く締め付けた。

「あああああ! イ、イく! イってしまうっ!」そしてロープで天井からつり下げられた健太郎もついに激しい射精を繰り返し始めた。「ぐううっ!」びゅびゅっ! その精液は宙を飛び、まるで狙いを定めたかのように春菜の顔に、髪に、首筋に次々とかかった。そのたびに春菜は更に大きく興奮してイき続けた。そして最大級の快感が健太郎の身体を貫いた。「ルナっ! ルナーっ!」

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