Chocolate Time シリーズ
外伝 第3集 第6話
そば屋でカレーはアリですか?
鶴田嶺士、亜弓の夫婦は、高校時代の水泳部で先輩、後輩の仲だった。嶺士の親友宮本智志は時折鶴田家を訪ね、酒を酌み交わして嶺士や亜弓との友情を深め合っていた。
ある夏の日、鶴田家に泊まった智志は、いつもと違う表情をして嶺士と向き合っていた。彼はアメリカへの赴任を命じられ、当分の間嶺士夫婦とは会えなくなると重い口調で二人に告げたのだった。
《コトバの意味》
- 「密通(みっつう)」 妻あるいは夫以外の異性と、隠れて情を通じること。私通。「不義密通」
- 「謀計(ぼうけい)」 はかりごと。相手をだます計略。謀略。「謀計をめぐらす」
- 「陥穽(かんせい)」 人をおとしいれる策略。わな。「詐欺師の仕掛けた陥穽に陥る」
デジタル大辞泉(小学館)
『そば屋でカレーはアリですか?』 主な登場人物 |
鶴田 嶺士、亜弓夫妻
すずかけ商業高校の水泳部に所属しバタフライの名手だった嶺士(30)と二学年下の同マネージャーだった亜弓(28)は、嶺士が大学を卒業して地元に戻ってきてから交際を始め、その5年後に結婚。現在嶺士はすずかけ町三丁目の「海棠スイミングスクール」でインストラクターを務めている。
宮本 智志
鶴田嶺士の同級生で、同じ水泳部で彼とはメドレーリレーで組んでいた平泳ぎの名手。人付き合いがあまり得意でなく友人も多くないが、嶺士とは高校在学中から気心の知れあった親友同士。
海棠 ケンジ、ミカ夫妻
「海棠スイミングスクール」のオーナー夫婦。ミカの方がケンジより二歳年上。大学の水泳サークルで知り合った。
ケンジの出身高校はすずかけ高校で、当時同い年の鶴田嶺士とは大会でよく顔を合わせるライバル同士だった。
シンプソン・マユミ
海棠ケンジの双子の妹。すずかけ町三丁目の「Simpson's Chocolate House」の二代目オーナーでケンジとは高校時代からの親友ケネス・シンプソンと結婚した。鶴田嶺士と同じ学年で、水泳部ではマネージャーを務め、後輩の亜弓を可愛がっていた。
西城 ユカリ
嶺士やマユミと同じすずかけ商業高校水泳部に所属していた。姐御肌のユカリは有力選手として活躍しながら部員の士気を高める力量に長けていた。
現在は臨床心理士として市内の総合病院に務めている。